
一日に何度も毛繕いを行う猫は、綺麗好きという印象が強いですよね。
毛繕いは毛並みを整えるブラッシングのような役割をすると共に、もともとは消臭の効果もあるものです。そのため基本的には無臭な猫ですが、かすかに体臭を感じる場合は何かしらの原因があるかもしれません。
一見、何からどう対応したら良いかわからないように感じるかもしれませんが、原因を知れば身近なものを変えるだけで体臭を抑えることができます。今回は猫の体臭を強くさせる原因を探りながら、体臭を抑えられるキャットフードについてご紹介します。
2-1.口内環境の悪化による口臭
人間と違い、食後に歯を磨く習慣のない猫は口内環境も放置されやすいです。そのため口臭がきついと体臭にも影響が出ると考えられます。猫は一日のうちに毛繕いの時間をたくさん作る生き物です。毛繕いといえば、舌を使いますよね。
口や舌が臭う状態で毛繕いをしたのでは、その臭いを全身に付けているのと同じような事です。つまり、口内が清潔かどうか、綺麗な舌で毛繕いをしているかがとても大切です。
口臭はキャットフードの質が関係していることが多くあり、ここを改善するだけでもだいぶ変わるでしょう。せっかくの毛繕いが裏目に出ないためにも、まずは前提として口内を清潔にしたいですね。
2-2.腸内環境の悪化
肉食動物の猫は穀物の消化が苦手です。原材料に穀物が多いキャットフードを続けて食べていると、消化しきれなかったものが腸内に留まります。
また、キャットフードに含まれる人工添加物や粗悪な原材料が原因で、消化不良を起こす可能性もあります。
人間と同様、腸内環境の悪化は皮膚に現れますし、口臭にも繋がります。
3-1.フードの質
粗悪なキャットフードを食べ続けていると、それだけでも臭いの原因になります。
酸化防止剤などの化学的な添加物がたくさん含まれていたり、何の肉かとくに明記されていないミートミール等が成分表の上位にあったりすると、胃にも負担がかかり状態が悪くなって、それが口臭の原因にも繋がります。
原材料にチキン、牛、サーモンなど、はっきりと明記されているものを選び、動物性タンパク質が豊富に含まれているものを選びましょう。
猫の食性に合った食事を与えることで、腸内環境が改善され、口臭や体臭を防ぐことができます。
3-2.フードの鮮度
いくら質の良いキャットフードを与えていても、長時間空気に触れ続けているものは鮮度が落ちます。これではせっかくのフードも質が落ちてしまいますね。ドライフードはもともと水の含有量が少ないので腐食は進みにくいですが、空気に触れた時間が長い分だけ酸化は進みます。
酸化が進んだキャットフードを与えないように、フードを出している時間もきちんと管理することが大切です。ドライフードであれば目安は一時間ほどです。
また、フードの鮮度が落ちやすい点ではウェットフードもあまりおすすめできません。
水分を多く含んでいる分、フードを出しておける時間も短くなり、ドライフードより傷みやすいです。30分後にまだ残っているようなら、処分した方が良いでしょう。
さらに、ウェットフードはドライフードより歯に挟まりやすいので、そこから口臭の悪化にも繋がります。
ウェットフードにこだわる理由がなければ、ドライフードに統一するのも効果的です。
3-3.歯石対策
口内環境の悪化を防ぐために歯石対策用のドライキャットフードがあります。
猫によっては歯磨きを嫌がる子がいますが、これなら食事で歯石を予防できるのでお勧めです。
1日の食事回数の半分ほどをこれに変えるだけでも、長く続けることで効果が得られます。
体臭は実は口内環境が主な原因かもしれないという、意外な結果となりました。いくら体を洗って外側を気にし続けていても、根本的な解決がされていないのでは何度も繰り返してしまいます。
キャットフードには相性もありますので、様子を見ながら根本から解決していきましょう。