猫ごはんを考える会

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キャットフードの製造方法

キャットフードは、愛猫家が増えるのに比例して種類も増え、どこででも手軽に購入出来るようになりました。
猫が毎日食べるものですので、一体どうやって作られて市場に出回るのか、気になっているひとも多いのではないでしょうか。
今回は、キャットフードの製造方法について解説していきます。

1.ドライフードの製造方法

1-1.原材料を粉砕・配合する
キャットフードの原材料は、肉や魚・穀物などです。
これらは製造工場に届いた段階では、それぞれ大きさが違います。
まずは、原材料の大きさを整える為、“ハンマーミル”と呼ばれる機械で粗挽きの小麦粉程の大きさに粉砕します。
次に、粉砕した原材料を混ぜ合わせて“ドライミックス”と呼ばれるキャットフードの生地の元を作ります。
そして、ドライミックスと添加物に水を少しずつ加えていくと、キャットフードの生地の完成です。

1-2.加熱・押出成型
先ほどの生地を100度の蒸気で加熱します。
そして、“エクストルーダー”と呼ばれる機械で生地に高い圧力をかけながら、120~160度の温度でさらに加熱していきます。
この工程で、生地に含まれる微生物を殺すと同時に酵素を不活性化することが出来、キャットフードに含まれる栄養成分の維持が可能になるのです。
次に、フードの形状を決めてカットしていきます。
“ダイ”と呼ばれる成型プレートは、交換することが可能なので、丸型・魚型など様々な形に対応することが出来ます。
カットされた直後のフードはまだ柔らかく、温かい状態です。

1-3.乾燥
カットされたフードを、80~150度に温めたオーブンで10~20分程度乾燥させ、水分を飛ばしてカリカリにします。
製造ラインを流れていく工程では、低い温度から徐々に高い温度に移行させていくので、中までしっかり乾燥した、歯ごたえのいいキャットフードを作ることが出来ます。

1-4.コーティング・冷却
“コーティングドラム”と呼ばれる機械の中で、先ほどカリカリに熱したフードを回転させます。
このとき、液状のサプリメントをノズルから垂らし、加熱過程で失われてしまったビタミンやミネラルなどの栄養素をコーティングしていきます。
そして、カビや細菌が繁殖しないように冷却していきます。

1-5.包装・出荷 完成したキャットフードは自動計量機で軽量し、きちんと密封しながら袋詰めされます。
異物が混入していないか確認するため、金属探知機に通す工程を設けた工場もあります。

最後に袋に賞味期限を印刷し、市場へと出荷されます。

2.ウェットフードの製造方法

2-1.原材料を洗浄・蒸す
まず、原材料の肉や魚を、頭や内臓などを取り除いて洗浄します。
そして、100度蒸気で加熱していきます。
蒸し終わったら皮や骨を取り除いていきます。

2-2.カット・配合
蒸し終わった原材料を、細かくカットしフレーク状にします。
このときに、香料などの添加物や、加熱した際に失われてしまった栄養素も加えていきます。

2-3.容器に詰めて密封
缶、レトルトパックそれぞれの容器に詰めていきます。
密封する前に空気をきちんと抜き、水やバクテリアなどが入らないようにします。
完全に密封された状態で次の工程に進みます。

2-4.加熱・殺菌
加圧加熱殺菌と呼ばれる方法で、加熱・殺菌していきます。
品質を保持するため、殺菌後は冷却します。
密封後に加熱殺菌することによって、保存料を使用しなくても缶詰なら約3年、レトルトなら約2年と長期保存が可能になるのです。

2-5.出荷
最後に容器に賞味期限を印刷し、市場へと出荷されます。

3.まとめ

最近では、猫の健康を気にしてキャットフードを手作りされる方も増えています。
しかし、市販のキャットフードは市場に出回るまでに、多くの工程を踏んでいます。
特に海外の製造工場は、キャットフードの安全基準が厳しいので、より品質の高いものが製造されています。
これだけしっかり作られていれば、ドライフードもウェットフードも安心して与えられますよね。