
「最近猫があまりご飯を食べてくれない。」
「ドライキャットフードを食べにくそうにしている。」
そういった悩みを持つ飼い主さんは、ウェットキャットフードを検討されているのではないでしょうか。
今回は、数あるウェットフードの中の“総合栄養食”とはどんなものか、詳しく紹介していきます。
総合栄養食は、その名の通り総合的に栄養バランスのとれたキャットフードのことを指します。
水と一緒に与えるだけで、猫が一日に必要とする栄養を摂取することが出来ます。
パッケージには、
「この商品は、ペットフード公正取引協議会の定める分析試験の結果、総合栄養食の基準を満たすことが証明されています。」
などと記載がされています。
日本にはペットフードの栄養基準がありませんので、ペットフード公正取引協議会はAAFCO(全米飼料検査官協会)の栄養基準を採用しています。
AAFCOは、ペットフードの栄養基準やラベル表示に関する指針を定めている、世界的に認められている機関です。
ドライキャットフードは総合栄養食なので、ドライキャットフードを主食として与えている飼い主さんが多いのではないでしょうか。
ウェットキャットフードには様々な種類・形状がありますが、その多くは「一般食」「間食」に分類されるもので、ドライキャットフードと併用して与えることを推奨した製品です。
“総合栄養食”と記載のあるウェットキャットフードは唯一、ドライキャットフードと併用して与えなくても良い製品になります。
2-1.水をあまり飲まない猫
ウェットキャットフードは75~85%が水分で出来ています。
猫は元々あまり水を飲まない生き物ですが、水を飲まなさすぎるのも下部尿路疾患などを引き起こす可能性が高くなるので注意が必要です。
目安としては、3キロの猫で一日190ml、4キロの猫で一日240ml、5キロの猫で一日280mlの水分を摂る必要があります。
それ以下の水分しか摂っていない場合は、ウェットキャットフードを与えることを視野にいれてみてもいいでしょう。
2-2.食の細い猫
ウェットキャットフードはドライキャットフードに比べ、匂いが強いものが多いです。
また、触感が柔らかく生の肉・魚を食べている感覚に近いので、猫の嗜好に合っています。
猫は匂いにつられて餌を食べる性質があるので、ウェットキャットフードは食の細い猫でも食欲を増進させることが出来るでしょう。
2-3.子猫・シニア猫
子猫は歯が未発達です。
ウェットキャットフードは、子猫の離乳食に使われることが多く、ミルクしか飲んでこなかった子猫にも食べやすい形状です。
ウェットキャットフード→ウェットキャットフードとお湯で柔らかくしたドライキャットフード→ドライキャットフードなど、段階を踏んで餌を変える時にとても適しています。
シニア猫は、10歳頃になると歯が抜け始めます。
歯が抜けてしまった猫は、硬いものを食べることが出来ないので、柔らかいウェットキャットフードはシニア猫に優しいキャットフードです。
また、高たんぱくでカロリーが低いので、運動量が減ってしまってからの肥満を防ぐことも出来ます。
無理なく必要な栄養素を摂ることが出来るのでオススメです。
ウェットキャットフードの総合栄養食は、これひとつで主食になり、猫の食いつきもとてもいいですが、価格面や成分面での不安もつきものです。
総合栄養食だからといって、毎日ウェットキャットフードを食べさせるのではなく、朝はウェットタイプ、夜はドライタイプなどと上手く組み合わせていければいいですね。